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  末竹 規哲 (すえたけ のりあき)

  教授, 博士(情報工学)
  山口大学大学院創成科学研究科(理学系学域)
  山口大学理学部物理・情報科学科 

  住所:〒753-8512 山口県山口市吉田1677-1
  居室:総合研究棟4階408号室(西側)
  電話:083-933-5703
  電子メール:suetake[at]sci.yamaguchi-u.ac.jp


<略歴>

九工大院 情報工学研究科 博士後期課程修了後,日本学術振興会研究員,筑波大 機能工学系 講師等を経て,現在,山口大院 創成科学研究科 教授.博士(情報工学). 米国電気電子学会,米国光学会,電子情報通信学会等の各会員.

<研究>

現在では,デジタルカメラやカメラ付き携帯端末の普及により,デジタル画像や映像を気軽に撮影することができるようになりました。 しかし,撮影条件によっては,焦点があわずボケたり,光量が足りず全体が暗くなったりと,必ずしも良質な画像・映像が得られるとは限りません。 私の研究室では,このように何らかの原因で劣化した画像の品質を改善するための画像処理技術,さらには,取得した画像の使用目的に応じた強調, 各種変換処理技術に関する研究を行っています。具体的には,
 ・画像の色変換(色覚バリアフリー化色変換,高齢者向け色変換,Fast
  Color2Gray,Color Transfer等)
 ・画像復元(Blind Deconvolution, PSF推定等)
 ・画像の擬似階調表現(2値/多値誤差拡散法, Inverse Halftoning, Video
  Halftoning等)
 ・画像の超解像化(画像拡大)
 ・画像の領域分割(Intelligent Scissors等)
 ・画像の色量子化
 ・画像の雑音除去
 ・画像のデヘイズ処理
 ・画像強調・鮮鋭化,ヒストグラム指定法に基づいた画像強調,暗視アルゴリズム,多重露光画像の融合
 ・画像融合
 ・画像のリサイジング(アスペクト比の変更)
 ・一般化Hough変換
 ・モノクロ画像の着色処理
といった実応用を念頭に置いた幅広いテーマで研究を行っています。

研究は、主に私の研究室に配属された学生と共同で行ってきました。(その他にも学外の先生方とも共同研究を数多く行ってきております。)
以下は、これまでの研究成果の例です。結果のみを示しています。私の研究室で行っている画像処理の雰囲気だけでもお伝えできればと思っております。 研究の詳細をお知りになりたい方は、お手数ですが末竹までお問合せ下さい。

研究例 @:過強調を抑えたNight Visionアルゴリズム (左)処理前(中)Dark Channel Priorに基づいた方法(従来法)による処理結果(右)提案法による処理結果

研究例 A:夜霧の除去 (左)処理前(中)Dark Channel Priorに基づいた方法(K.Heらの方法(デヘイズ処理のための代表的な方法); 夜景には向かない)による処理結果(右)提案法による処理結果(環境光の多点推定と高速処理を実現)

研究例 B:白飛びと黒つぶれが混在する画像の自然な強調 (左)処理前(中)MSRCR法(従来法)による処理結果(右)提案法による処理結果

研究例 C:色相を保存したカラー画像のコントラスト強調 (左)処理前(中)従来法による処理結果(右)提案法による処理結果(色相を保存しつつ、明度と彩度のコントラストを適切に強調)

研究例 D:局所色補正後の彩度の大きさに基づいた多重露光画像の融合 (左)露光量の異なる3枚の入力画像(中)従来法による処理結果(右)提案法による処理結果(局所色補正法により一枚一枚のコントラストを自動調整し、彩度荷重で融合することで詳細部まで明瞭に見えるようになった)

研究例 E:疑似的な鏡面反射光の検出に基づいた光源色推定法を利用したオートホワイトバランス (左)処理前(中)目標(光源色を機器を用いて計測し、それを基に理想的なホワイトバランスを行った結果)(右)提案法による処理結果(画像処理のみによる結果)

<最近の論文(和文)>

  1. 植田祥明, 三澤秀明, 古川翔大, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 平滑化係数ヒストグラムを用いたRGB色空間における色相保存かつ色域を保証したコントラスト強調法, 電子情報通信学会論文誌, Vol.102-A, No.4, pp.152-163, 2019.
  2. 植田祥明, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 限定色画像に対する選択的埋め込み可能な多ビットステガノグラフィ, 電気学会論文誌C (電子・情報・システム部門誌), Vol.138, No.12, pp.1595-1603, 2018.

<最近の研究会発表>

  1. 森山大樹, 末竹規哲, 内野英治, ヒストグラム指定法による変換画像を用いた多重露光画像の融合法に関する一提案, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 119, No. 240, SIS2019-16, pp.41-46, 福井, 2019.
  2. 小島清一, 末竹規哲, 内野英治, 過強調を抑制した高速な暗視アルゴリズムに関する一提案, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 119, No. 240, SIS2019-14, pp.29-34, 福井, 2019.
  3. 小島清一, 植田祥明, 末竹規哲, 内野英治, 局所色補正法の改良に関する一提案, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 119, No. 78, SIS2019-7, pp.35-40, 長崎, 2019.
  4. 森山大樹, 植田祥明, 末竹規哲, 内野英治, 局所色補正画像の彩度に基づく多重露光画像の融合法に関する一提案, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 119, No. 78, SIS2019-8, pp.41-46, 長崎, 2019.
  5. 植田祥明, 小島清一, 末竹規哲, 内野英治, 顕著度を考慮した色量子化法の一提案, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 118, No. 473, SIS2018-52, pp.81-84, 東京, 2019.
  6. 森山大樹, 上田千晶, 畔津忠博, 末竹規哲, 内野英治, 高齢者の視覚特性を考慮した画像の明度変換と鮮鋭化に関する一提案, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 118, No. 473, SIS2018-49, pp.65-70, 東京, 2019.
  7. 小野智寛, 久保田良輔, 末竹規哲, 田向権, 二色覚のコントラスト改善を目的としたクレイク・オブライエン効果のハードウェア実装に関する研究, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 118, No. 264, SIS2018-20, pp. 95-100, 京都, 2018.
  8. 植田祥明, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 知覚明度を考慮した色相保存可能な画像融合の一提案, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 118, No. 264, SIS2018-18, pp. 83-87, 京都, 2018.
  9. 植田祥明, 三澤秀明, 古川翔大, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 平滑化ヒストグラムを用いたRGB色空間の等色相平面におけるコントラスト強調法の一提案, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol.118, No. 73, SIS2018-3, pp. 29-33, 北海道, 2018.

<最近の全国大会発表>

  1. 小島清一, 植田祥明, 末竹規哲, 内野英治, 明度変換式とマスク画像生成法を改善した局所色補正法, 2019年電子情報通信学会 基礎・境界ソサエティ/NOLTAソサイエティ大会講演論文集,A-**-**, p. **, 大阪, 2019.(申し込み済み)
  2. 植田祥明, 小島清一, 末竹規哲, 内野英治, 顕著性マップに基づくヒトの視覚的注意を考慮した色量子化法, 2019年電子情報通信学会総合大会論文集,東京, A-15-11, p.151, 2019.
  3. 森山大樹, 植田祥明, 末竹規哲, 内野英治, 色相と彩度を保存した明度変換に基づく多重露光画像融合法の一提案, 2019年電子情報通信学会総合大会論文集, A-15-9, p.149, 東京, 2019.
  4. 植田祥明, 三澤秀明, 古川翔大, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 色の混合比と重み付きヒストグラムに基づくコントラスト強調法, 2018年電子情報通信学会 基礎・境界ソサエティ/NOLTAソサイエティ大会講演論文集,A-15-4, p. 121, 金沢, 2018.
  5. 上田千晶, 畔津忠博, 末竹規哲, 高齢者視覚を考慮した画像の明度及び彩度の強調法, 2018年電子情報通信学会総合大会論文集,A-15-6, p.131, 東京, 2018.
  6. 沖田淳, 古川翔大, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 最小値チャネルと平滑化フィルタを用いた透過率推定によるヘイズ除去の一提案, 2018年電子情報通信学会総合大会論文集, A-15-5, p.130, 東京, 2018.
  7. 森山大樹, 植田祥明, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 鏡面反射光の擬似的検出に基づく光源色推定法, 2018年電子情報通信学会総合大会論文集,A-15-3, p.128, 東京, 2018.
  8. 植田祥明, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 平滑化ヒストグラムを用いた強調度合いの変更可能なコントラスト強調法, 2018年電子情報通信学会総合大会論文集, A-15-1, p.126, 東京, 2018.
  9. 植田祥明, 山田和毅, 田中豪, 三澤秀明, 古賀崇了, 末竹規哲, 内野英治, 非線形射影に基づく異なるカメラ間の色調整法, 2018年電子情報通信学会総合大会論文集, A-15-2, p.127, 東京, 2018.

<最近の外部資金>

  1. 科学研究費, 基盤研究(B)(一般)(分担), 19H04182, 2019-2021, スマート眼底画像解析システムの総合的実証研究と実用化
  2. 科学研究費, 基盤研究(B)(一般)(分担), 17H01798, 2017-2019, 組込指向脳型計算機の確立とホームロボットへの応用
  3. 科学研究費, 基盤研究(C)(一般)(代表), 16K00240, 2016-2018, 老眼のための瞬時画像・映像強調システム

2019年8月22日更新